賀茂鶴は、広島県東広島市西条にある賀茂鶴酒造が造る日本酒ブランドで、日本の吟醸酒文化の発展に大きく貢献した名門銘柄です。

獺祭十四代 のようなプレミア銘柄とは少し立ち位置が異なります。しかし、現在の日本酒文化を語る上で欠かせない存在です。

SIPORY編集部は賀茂鶴を「西条吟醸文化の礎」と位置づけています。この記事では、賀茂鶴の歴史や特徴、広島の酒文化との関係について、/brewery?pref=広島県 との連結も含めて紹介します。

賀茂鶴とは

賀茂鶴 (かもつる) は、広島県東広島市西条に本拠地を置く賀茂鶴酒造の代表ブランドです。1873年 (明治6年) 創業、150年以上の歴史を持つ老舗酒蔵として知られています。

全国新酒鑑評会でも金賞受賞数が例年トップクラスで、広島を代表する銘柄として高い評価を受けています。

蔵元と地域 — 酒都・西条

賀茂鶴酒造がある西条は、兵庫県の灘、京都府の伏見と並ぶ日本三大酒処の一つです。1881年に山陽鉄道西条駅が開業し、酒造業が集積。現在も西条には7社の酒蔵 (賀茂鶴・亀齢・賀茂泉・福美人・西條鶴・賀茂輝・白牡丹) が「酒蔵通り」を形成しており、「酒都」と呼ばれています。

酒蔵通りを歩けば、赤レンガの煙突と白壁の蔵が立ち並ぶ風景の中で、日本酒文化の歴史を肌で感じることができます。

詳しくは 日本三大酒処とは も参照してください。

西条の特徴 — 軟水仕込みの吟醸酒

西条の酒は灘 (硬水) ・伏見 (軟水) と異なる軟水仕込みで、繊細で柔らかい酒質が特徴です。明治期、広島県の三浦仙三郎が「軟水醸造法」を確立し、軟水でも腐造しない吟醸酒製法を確立しました。これにより西条は日本の吟醸酒発祥の地の一つとなりました。

賀茂鶴はこの軟水醸造法の系譜を継ぐ蔵元として、吟醸酒文化を全国へ広めました。

なぜ賀茂鶴は有名なのか

1. 吟醸酒文化の発展に貢献

賀茂鶴は、日本の吟醸酒文化を全国へ広めた先駆者の一つです。現在では一般的になった吟醸酒ですが、その普及に大きく貢献しました。獺祭・十四代といった現代の吟醸酒人気の土台に、賀茂鶴の歴史的役割があります。

2. ゴールド賀茂鶴の歴史

1958年発売の「ゴールド賀茂鶴」(金箔入り) は、賀茂鶴を象徴する商品。2014年にバラク・オバマ米大統領が銀座のすきやばし次郎で食事した際、安倍晋三首相が振る舞ったことで世界的な話題になりました。

3. 全国的な知名度

広島県内だけでなく、全国の飲食店や酒販店で取り扱われています。

4. 安定した品質

長年にわたり高い品質を維持していることも支持される理由です。

使用酒米

賀茂鶴では、

  • 山田錦 (山田錦とは)
  • 雄町 (雄町とは)
  • 八反錦 — 広島県オリジナル酒米
  • 中生新千本 (なかてしんせんぼん) — 広島県オリジナル酒米
  • 千本錦

などが使用されています。広島県産酒米も積極的に活用しています。

主なラインナップ

賀茂鶴 上等酒

長年親しまれている定番商品。家庭酒として広島県内で愛用されています。

純米吟醸

賀茂鶴らしい上品な味わいを楽しめます。

純米大吟醸

高級ラインとして人気があります。

ゴールド賀茂鶴

金箔入りで知られる人気商品。1958年発売、贈答や祝い酒の定番。

双鶴 (そうかく) 賀茂鶴

賀茂鶴の最高峰ライン。

味わいの特徴

賀茂鶴は、

  • 上品でまろやか
  • 軟水仕込みの柔らかさ
  • バランスが良い
  • 食事に合う

という特徴があります。極端な個性ではなく、長く飲み続けられる酒質です。

温度別の楽しみ方

冷酒では吟醸香を楽しめます。常温では旨味とのバランスが良くなり、燗酒では柔らかな味わいが広がります。広島の郷土料理 (牡蠣・穴子) には常温〜ぬる燗が編集部のおすすめです。

入手難易度

全国で流通しており、比較的購入しやすい銘柄です。限定商品を除けば入手難易度は高くありません。

おすすめのペアリング

  • 広島牡蠣 (生・焼き・蒸し)
  • 穴子料理
  • 白身魚
  • 瀬戸内の海鮮
  • お好み焼き

広島の食文化との相性は抜群です。

飲み比べたい銘柄

賀茂鶴が好きな方には、

  • 賀茂泉 (広島・西条) — 同郷の純米酒派
  • 雨後の月 (広島) — 純米吟醸の名門
  • 龍勢 (広島・竹原) — 軟水醸造法の元祖蔵
  • 獺祭 (山口) — 隣県の世界戦略
  • 黒龍 (福井) — 吟醸酒の名門
  • 月桂冠 (京都) — 同じ近代化期の老舗

などもおすすめです。

編集部の見立て

賀茂鶴は、日本酒文化の発展そのものを支えてきた銘柄です。派手な話題性ではなく、積み重ねられた品質と歴史に価値があります。

「軟水醸造法」という日本酒史上の大発明を継承する蔵元として、現代の吟醸酒シーンの土台を作った貢献は計り知れません。西条酒蔵通りを訪ね、赤レンガ煙突の風景の中で味わう賀茂鶴は、日本酒の歴史そのものを体感する経験になります。

自分の好みに合うか確かめる

賀茂鶴タイプ (吟醸・軟水仕込みの柔らかさ) が自分に合うかは、好みの方向性を先に知っておくと判断が早くなります。

まとめ

賀茂鶴は、広島県西条を代表する日本酒ブランドです。1873年創業、軟水醸造法の系譜を継ぎ、吟醸酒文化の発展に大きく貢献した蔵元として、現在も高品質な酒を造り続けています。

日本酒の歴史や文化を知りたい人にとって、欠かせない銘柄の一つと言えるでしょう。西条酒蔵通りを訪ねて、酒都の文化を歩いて体感するのが編集部の推奨です。

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よくある質問

賀茂鶴とは何ですか?

広島県西条の賀茂鶴酒造 (1873年創業) が造る日本酒ブランドで、日本の吟醸酒文化の発展に大きく貢献した名門銘柄です。

賀茂鶴はどこの県のお酒ですか?

広島県東広島市西条が本拠です。日本三大酒処の一つ・西条の代表銘柄です。

西条とは何ですか?

灘・伏見と並ぶ日本三大酒処の一つで、広島県東広島市にある酒都です。現在も7社の酒蔵が「酒蔵通り」を形成し、観光地としても人気です。

ゴールド賀茂鶴とは何ですか?

1958年発売の金箔入り商品。2014年にオバマ米大統領訪日時に振る舞われたことで世界的にも知名度が上がりました。

初心者にもおすすめですか?

非常におすすめです。上等酒 (定番) は家庭酒として親しまれており、初めての賀茂鶴体験に最適です。

出典: 賀茂鶴酒造 広島県酒造組合 日本酒造組合中央会